2005年07月25日

LifeHaks Expoレビュー はてな編

「株式会社 はてな」は、知名度にムラがある、というか、ある人たちにはすごい有名だけど ある人たちたちは存在も知らなかったりもするとかじゃないだろうか。

今回は知らない人向けに、はてなと先日聞いてきたLifeHaks Expoで聞いてきた、はてなCTO伊藤さんによる はてな仕事術 の紹介。

ぼくがはてなを知ったのは去年で、「ただいまサーバーを引っ越し中っ!」みたいな記事だったと思う。(これだ)何をしてる会社かというと、基本的には「人力検索はてな」で、Q&Aコミュニティの運営。だけど他にもいろいろやってる。

すごいのは、やってることの内容が非常に“トガッてる”こと。

ブログがここまで流行する前から はてなダイアリー を展開。このサービス、みるとわかるけど本文にやたらリンクが張られる。何かと思ったら、はてなキーワード というユーザーにより作成される フォークソノミー な辞書へのリンク。このタグによってゆるやかなユーザー、日記のつながりをもたせている。

他にも、Flickrやdel.icio.us的サービスをはてな風に作ってしまったり、Google Map APIの出た何日か後にはてなマップを展開したりといった風に非常にハングリーでアグレッシブで、アルファギークな会社。

社員は10名程度で、プログラマは4名。社長の近藤さんも自らプログラムするというのが個人的にはすてきと思います。

以下、デジタル時代の仕事術 Lifehaksの内容。あんまし聞こえない友人の録音と妖怪でかき消されてしまった記憶をもとに再構築。

LifeHacks Expo はてな

残業なし
はてなのスケジュール
10:00        出社
10:00-10:05  英会話(5分)
10:05-10:35  全員ミーティング
10:35-11:00  任意ミーティング(←このあたり、ききとれてないので適当)
11:00-19:00  各自作業
19:00        退社(社長も帰る)

最初からつっこみどころ満載なのだけど、はてなは朝10時にぴったり始まり残業がないという、ITベンチャーぽくないタイムで動いてる。これは社長の近藤さんが19時ぴったりにちゃんと帰ることが大きいのだそうだ。そして、逆にエンドがあることで集中できるのだとか。

はてなのスピードの速さは有名で、朝のミーティングで仕様を決め、日中作業し、夕方公開を繰り返している。(はてなCTOの伊藤直也氏が語る「はてな開発の裏側」も参照)

プレゼンの最後に、

ITベンチャー=深夜残業なんてのは嘘。
ぼくらみたいなやり方をすると、はてなは月間4億PVあるが、このくらいの時間でじゅうぶん回していける。

というようなことを言っていたのがかっこよかった。

英会話

朝はミーティングで始めるのだけど、ミーティングの前に英会話が入っている。なんでも、海外進出をもくろんでいて、そのための話す練習だとか。英語を話すことの照れをなくすために。でもただそれだけじゃなくて、

これはけっこう重要で、会議でだらだらと「こんなゲームおもしろかった」みたいな話をするのはよくないんだけども、英語で話すのは(練習にもなるから)いい。それによって社員がプライベートで何をしてるのかがわかる。

という要素も含んでくるのがはてな風。

はてなは座席自由制。「ちょっとせまくて座りにくい席があるけど、そこにあたってしまった人は遅く来たから悪い」(笑)とのこと。でもこれも、コミュニケーションという点で良いのではないかと思った。

ミーティング

ミーティングが5分であることに注目。「長い会議は大企業病」「決められたルールがあってはじめて会議は成り立つ」を標榜していて、昨日の報告・今日の予定・発表したいことをパッパッと伝え、議題に興味がない人はそこで席を立つ。

その発表したいことの発表もまたはてな流で、みんな携帯を持ちながら参加する。社内向けに投票システムを作成しており、ためになったならなかったを投票し、グラフで人気状況が見れるようになってるのだとか。

社内の情報共有

メールはあまり使わない。社内用ブログとWikiを利用。

メールはポップアップが開いたり、何かと注意をさくのでメール・MLはあまり使っていない。その代わりに、「見たい人がみたいところだけみれる」よう、ブログとWikiを使ってる。時系列的なことはブログで、ノウハウ的なものはウィキに入れる。これについては、

ただツールを導入しただけではだめで、社員の意識、情報を共有することに価値があるんだということ、自分の中の情報を外に出す、という企業文化が根付いているかどうかが重要と考えている。

なんでもオープン

伊藤さんも含め、ブログで「いまこんなことがわからなくてで悩んでる、誰か教えて」といったことを書いて公開している。また、普通ビジネスアイデアというのは製品がでるまで公開しないものだけど、はてなでははてなアイデアというサービスを利用してユーザーからの提案を公開している。

さらに、なぜ自分のアイディアが却下されたのか?というのを伝えるため、ミーティングの内容をPodcastingで公開してるという、クレイジーなほどはてな流。伊藤さんいわく、1日10人程度が聞いてくれればいいかなーと思って始めたけど毎日3000〜4000DLもあるらしい。(ぼくは1回だけ聞いてみました)

アウトプットのあるところに価値ある情報が集まる
隠蔽体質よりは露出狂

ということを重要視していると。この考えについては、最近経営に参画された梅田さんのおどろきの記事がはてなと普通の会社の考え方のギャップをみるようでおもしろい。

タスク管理は紙です!

カップラーメンの箱で作られたはてなの「あしか」は有名だ。ITmediaニュース:「はてな」という変な会社を参照。43フォルダー的に利用するみたい。本当にカップヌードルです。原価50円といって笑ってました。

大きな効率化は小さな仕組みで
アナログでも考えてみる。シンプルイズベスト。
デザイナーがはてなの新しいロゴを考えはじめたとき、イラストレーターとかで作業するかと思ったら、レゴを買ってきて、それで考えていた。それもこうした考え方をよく表していると思う。

と言って、青いレゴでできた「?」マークの写真をみせてくれました。

合宿制度・図書館オフィス

合宿制度って何かというと

という感じ。はてなブックマークはこの合宿で開発。大富豪ぼくも好きです。でこの合宿、環境の良さもだけではなく、合宿に行くのは5人だけであり、社に残っている人のためにも何が何でも成果物を出さなければという圧力もあり、非常に効率的だとか。(ひげぽん OSとか作っちゃうかMona- - 開発合宿に行っていました

…その効果が認められ、10月はアメリカに行くそうです! すげー、(というか、これはちょっとレクレーション的なものも含んでいるのかも)

あと週に一度図書館オフィス制度というのがある。これはオフィスに出社せず、図書館で作業する日を設定できるというもの。これは確かに集中できそうだねえ。

こんな風に、連動的な開発はあしかで管理・デイリーで行うが、中規模なものは図書館で、新サービスなどの大規模な開発は合宿で、という感じではてなサービスを展開されております。


全体を通して思ったのは、これらはアイデアや方法というより、ひとつの文化の一片一片なんだなー、ということ。おそらく近藤社長の影響が大きいのでしょうね。近藤さん、校長先生とかやってもオリジナリティあふれる良い学校がつくれそうです。

かなりはてなへのオマージュ的エントリになってしまいましたが、別にはてなを持ち上げよう、とかそういう意図は全然ないです。でも、3年くらい前のGoogleみたいな、なんかおもしろいことをしてくれそうというにおいがする会社です。

最近、企業風土は何言語のプログラマを募集しているかでわかる と思ってるのですが、はてなは(伊藤さんいる時点で当然ですが)Perlです。確かに、うまく説明できないけどかなりmod_perlっぽいす(笑)。フレームワークどういうのなのか気になります。

とりあえず聞きたかった話がきけて良かったです。もともと就職活動用のイベントの一セミナーなのですが、なんか聴衆の反応が暗いような?気がしたのでもしかしてぼくらみたいにこのセミナー目当てで行った人は少なかったのかもしれません。


TrackBack

Comments

コメントをどうぞ


冨田尚樹
Naoki Tomita
loading from twitter
たぶん人気なもの
del.icio.us/scrap
今日のCPANモジュール
とみた広報
Syndicate this site
Syndicate this site
あわせて読みたい なかのひと